う つ 病 の 認 知 行 動 療 法
●うつ病とは
  うつ病はめずらしくありません。うつ病は日本人の約15人に1人が経験する身近なものです。
●どんな人がうつ病にかかりやすいか
 ・ 年齢、職業などに関係なく誰でもかかります。
 ・ 几帳面で責任感や正義感が強く、他人から信頼される真面目な人、
その一方で、上手な手抜きができず、自分一人で責任を抱え込んで
しまいがちな人がなりやすいともいわれています。
 ・ 性格や心の弱さのせいではありません。
厚生労働省こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」より

気分の症状: ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分、興味・喜びの喪失、         
焦燥感、気力の減退、悲哀感、不安感、苛立ち
思考の障害: 思考力の低下、悲観的思考、自責感、些細なことへのこだわり、無価値感、
死についての反復思考(自殺念慮または自殺企図)
行動の症状: 興味の喪失、集中力の低下、意欲の低下、焦燥
身体症状: 睡眠障害(不眠または過眠)、易疲労性、全身倦怠感など
(睡眠・食欲・性欲など人間としての基本的機能や欲求の低下)
頭痛、頭重、肩こり、口渇、動悸、咽喉頭異常感、胃部不快、頻尿 など
 
代 表 的 な う つ 症 状 の 認知モデル
う つ 病 の 認 知 行 動 療 法 の 流 れ

原則として50分間の面接を16〜20回行います。
うつの状態によって回数が変わる場合もあります。

1. インテーク面接:最初の1〜2回で主訴及び現在起こっている問題やその経緯、既往歴などをお聞きしていきます。症状の理解のための情報収集段階ともいえます。心理・精神症状の問題・対人関係の問題・職業上・学業上の問題・健康の問題・経済的な問題・余暇・娯楽の問題・その他。生育歴や家族関係、学校や職場の状況なども必要に応じて確認していきますが個人情報の守秘義務に関しては十分配慮されますのでご安心ください。
2. 認知モデルについての心理教育もインテーク面接の中で行います。
出来事-自動思考-感情-行動の相互関係を理解し、認知行動療法を進めていく知識を習得していただきます。また、今の状態を知るためうつや不安の心理テストも実施し、クライエント(患者)さんの状態を総括的にアセスメント(査定)していきます。
3. 日々の実生活での状態を把握するため、行動記録表モニタリングシートを宿題(ホームワーク)として出していきます。これは治療と治療をつなぎ、来談と日常生活を結ぶもので、面接で話し合った事を考えたり、行動してみたりする目的があります。宿題といっても、学校で出されていた気が重いものとは違いますから、安心してください。クライエントさんが、より早く回復する上で役に立つ課題で、具体的な内容は、クライエントさんと治療者がそのつど無理がないように話し合いながら決めていくものです。
4. その後、非機能的思考記録表などを作成していただき、クライエントさんの自動思考の特徴的なくせ (認知の歪み)に気づき、その奥にあるスキーマ(信念)を分析していきます。認知行動療法は、科学的に事実を検証しながら、新しい考え方を見つけていく心理療法です。                                                      
*非機能的思考記録表は、DTRとも呼ばれ、認知の歪みへの介入方法の一つです。状況や自動思考を整理し、適応的な新たな思考を考えて記入していきます。その考えの確信度や感情の強さを数字で評定していくことが特徴としてあげられます。これによって、自分自身でその効果を確認する作業が行われることになります。
5. 考え方が変わってきたら問題を解決する方法や人間関係を改善する方法も練習していきます。
1〜5のような流れで認知への介入を進めていきます。新しい柔軟な考え方を実際に毎日の中で生かして使っていくことで、クライエントさんの気持ちが楽になり、ストレスに対する抵抗力も高まってきます。



うつ病の認知療法・認知行動療法のエビデンス(効果の証拠) 



12週間後の寛解率は、認知療法が79%に対し、薬物療法では20%という結果が出ています。
認知行動療法のみの治療が有意に高かった。軽〜重度のうつ病の場合、認知行動療法の治療効果は、薬物療法より勝ったことが証明されました。


1990年代以降、認知行動療法はうつ病だけでなく、不安障害群(パニック障害、全般性不安障害、社交恐怖症など)や強迫性障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、パーソナリティ障害群、解離障害群、大人の発達障害などにも著明な効果があることが実証されています。また、うつ病などの精神疾患だけでなく、日常生活でのストレス・マネジメント、家族間や夫婦間での問題解決などにおいても大きな効果をあげています。
→ 参照:「認知行動療法とは」のページの英国政府調査データ

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